フリューゲル・デス・フレースヴェルグで起こる日々の出来事・・・
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PO・TA・TO
         

「し、師匠!!お休み中のところ、失礼するッス!」

随分に聞き覚えのある声は、当然レミのもの。
さて、今回はいったい何をやらかしたのでしょうか・・・。

「あ、あの!さっき・・・いや、さっきじゃなくてだいぶ前に頼まれたイモの皮むきが終わったッス!」

ああ、そういえば。
そんなことも頼んでおきましたねぇ。
この時間に終わるということは、皮むきの技術はだいぶ付いてきたみたいですね。

とはいったものの、今度はイモの処理方法を考えなくては。
きっとレミの次のセリフはこうでしょう。

『で、あのイモはどんな料理になるんスか!?くぅ〜っ、今から楽しみでしょうがないッス!!』


・・・と、思ってみたのですが。



「それで、あまりに大量のイモだったから少し拝借してビシソワーズを作ったッス!師匠に食べてもらいたいッス!!」


そう言って差し出されたのは一枚のスープ皿。
ビシソワーズ、つまり冷たいじゃがいものスープ。
確かに何度か作っているところを見ていたとは思いますが、一人で作るのは初めてのはず。


不安と期待の入り混じったまっすぐな視線を浴びつつ、一口。


「ど・・・、どうッスか?」

ふむ、多少イモのざらざらとした食感が残るのと、多少味に偏りが。
材料の炒め方や裏ごしが甘い、牛乳と混ぜ合わせる際の手際、そんなところが原因でしょう。
とはいえ、味は悪くありませんね。
クラウス殿の食卓に並べるわけにはいきませんが、それでも使用人たちの食事には十分でしょう。

それで、これをどのくらい作ったのですか?


「作ったのは・・・これだけッス。師匠のお腹の具合が悪いのかと思って、やさしいスープを食べてもらいたいと思ったんス。」


・・・そんなに今日はしかめっ面でもしてましたっけ。
まぁ、弟子が自分のために作ったというのならば悪い気はしません。と、さらにもう一口。
確かに味は悪くな・・・・・んん?


・・・・味が悪いはずがありません。
材料を煮込む際、この間作ったコンソメを入れましたね。
あれは貴重だというのに・・・私の舌は騙せませんよ!


ギョギョギョ〜ッ!!!レミ!!罰として今度はたまねぎを延々とすりおろしなさい!!
涙が止まらない夜にしてあげましょう!!!ギョギョ〜ッ!!!!



料理長 ロイド - -