フリューゲル・デス・フレースヴェルグで起こる日々の出来事・・・
<< さすがにコックコートは脱いできましたがね。 main 忙中閑有り  〜Gli uomini più attivi hanno più tempo libero.〜 >>
久しき罪の代価
         

日増しに館が厳かになる。


静かに、しかし、慌ただしく、
重々しく、しかし、取り繕ったように


客間を隅から隅まで掃除、
毎日磨くシルバーももう一度すべて磨く。



マスターは黒いドレスを着ることが日常になり、
しばらく前までは仕立て屋が館を忙しなく行き来していた。




マスターの顔は、日増しに影を指す。

いつも通りに、しかし、瞳は暗く、
忙しそうに、しかし、上の空のよう



「せっかくのドレスですのに、エリーゼ様」


と、仕立て屋は言うが、
マスターは微笑むだけ。



マスターは"楽しくない"のだろうか
"寂しい"のだろうか



従僕 ユーリ - -