フリューゲル・デス・フレースヴェルグで起こる日々の出来事・・・
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記憶
         

ゴードンのジジィに連れられて初めてこの屋敷に来た時



絶句した。



お世辞にも良い生活をしていたとは思わないが

今まで自分がいた世界と『そこ』はあまりにも違っていた。


青々と茂る庭も

荘厳な建物も

目の眩みそうな内装も

輝く調度品も

触れた事もなければ見た事もなかった。


実際に見てみたって、興味がなかった。


やっぱり自分には縁がないものにしか思えないから。



だから

エラソーな貴族の『お坊ちゃん』なんか紹介されてもくそくらえと思ったし

ヒラヒラしたドレスを着た『お嬢さん』に至っては

同じ人間だって事すら信じられなかった。


ただ・・・

そのヒラヒラしたドレスに隠れるようにこちらを伺う

金色でふわふわしたそれは

ライトブルーの硝子玉みたいな瞳に

畏怖と

不安と

興味と

いろんな表情をくるくるさせていたのが印象的で


それを見て

少しだけ

ほんの少しだけ


自分と同じ何かを見付けた気がして




少しだけ




安心したんだ・・・



庭師 リク - -